人生の課題
私は数年前まで、主婦湿疹に悩まされていました。
最初は何かにかぶれてしまったのだろうと、あまり深刻に考えていなかったのですが、次第にひどい痒みとひび割れで手がボロボロになっていきました。
「食器を洗うときの洗剤が合わないのかもしれない」と、肌にやさしいタイプの物に変えてみたり、「もっと食べる物に気を使わないといけないのかもしれない」と食生活を変えてみたりなど、色々と試してみましたが、私の場合は何の変化もみられませんでした。
結局、この主婦湿疹から完全に解放されるまでに10年ほどかかってしまいました。
その10年の間にフラワーエッセンスという自然療法に出会い、そこで「こころと体は繋がっていること」や「フラワーエッセンスは、こころに働きかけるものなので、体の症状に直接働きかけないけれども、フラワーエッセンスを飲むことで、こころの状態がポジティブなものに整い、それが体の状態にも良い影響をもたらすということ」を知りました。
最初は、「皮膚疾患」というキーワードにつながるフラワーエッセンスをいくつか試してみました。
まず使ったのは、さまざまな肌のトラブルに使うことができるバッチフラワーレメディのレスキュークリームでした。
両手にすり込むように塗ると、最初はピリピリしたのですが、日を追うごとに湿疹が落ち着いていきました。
それから、オーストラリアブッシュフラワーエッセンスのビリー・ゴウト・プラムも摂りました。
アボリジニの人たちは、ビリー・ゴウト・プラムを皮膚病の治療によく用いるそうです。
この花のフラワーエッセンスは、ニキビやアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の状態を恥ずかしく感じる気持ちに働きかけてくれるものです。
私は、このフラワーエッセンスを飲むだけでなく、手湯に入れて使っていました。
どちらのフラワーエッセンスも素晴らしく、効果があったのですが、完治に至ることができなかったのは、私がある人に対してどうしても手放せないわだかまりを抱えていたからでした。
もともと私がフラワーエッセンスについて勉強したいと思ったきっかけは、人生に行き詰まっていたからです。
けれども、フラワーエッセンスの学びを進めていくうちに、その時の人生の行き詰まりも、それまでに悩んできたさまざまな人間関係も、治らない手の湿疹も、そのもととなる原因には、その人との不仲な関係があることに気づいたのです。
当時は、自分が持っていた理想の関係と、実際の関係とのギャップがとても受け入れがたく、不満も怒りも憤りもありました。
こころに溜まっているさまざまなネガティブな感情を癒すために、色々なフラワーエッセンスを飲み続けながら、こころの折り合いがつく場所を探していました。
答えを求めてさまざまな本も読みました。
どの本にも「許すこと」「手放すこと」の大切さが書かれてありましたが、心から納得して過去に起きたことを「許すこと」も「手放すこと」もできずにいました。
何年にも渡って蓄積された負の感情を癒すには、やはり長い年月が必要だったのだと思います。
そして、フラワーエッセンスを飲み始めて何年も経ったある日、パチンとスイッチが変わったように「許すとか、許さないとか、もうどうでもいいじゃない」という考えが突然浮かんだのです。
自分でも不思議なくらい、心がすっきりしていました。
そして、私がわだかまりを抱えていた、その人に対しての見方もいつの間にか変わっていました。
たしかに過去には色々ありましたが、その人が私に与えてくれたものも沢山あったということに気づき、感謝の気持ちでいっぱいになったのです。
そして、その頃を境に、私の主婦湿疹の症状もパタリと出なくなりました。
生きていると理不尽だと感じることも、納得できないことも起こります。
それでも、起こることすべてに意味があり、この「人生」という学びの場から出される課題には、だれもが自分のタイミングで向きあっていいのだと思います。