心を元気にする方法
出産後、なかなか体重が元に戻りませんでした。
なんとか体重を落としたいと思い、ヨガを習い始めることにしました。
それまできちんとヨガをしたことがなかったのでどういうものかよく分からず、柔軟性が必要な軽い運動と誤解したまま初めてのクラスに挑んでしまいました。
クラスには20人ほどの人がいましたが、どうやら初心者は私だけのようでした。
先生が教えてくれるポーズはどれもまともに出来ず、きつくて、苦しくて、最初のクラスが終わった頃にはフラフラになっていました。
最初はただ上手になりたいという気持ちだけで続けていました。
先生の指導に耳を傾けて、上手にポーズをとれるようになること。
それだけに一生懸命でした。
なぜならヨガは私にとってまだ「ただの運動」だったからです。
ヨガに対する意識が変わったのは、ホットヨガのクラスを受けた時の先生の話がきっかけでした。
「ヨガでは『自分の体は神殿である』と考えます。神聖な場所、神殿と考えるならば、自分の体への接し方が変わるとは思いませんか?」
という言葉からはじまり、
ヨガのポーズひとつひとつに意味があること。
深く呼吸をすることで体のすみずみにまで酸素が行き渡り、心の中の淀みもきれいになっていくこと。
体に取り入れる食べ物は、神殿である体への捧げ物であること。
このような事が語られました。
この日を境に、私は上手にポーズをとることに必死になることをやめ、自分の体と心を大切にするためにヨガをするようになりました。
もともと運動が好きではないので、「毎日の習慣」にはなっていませんが心や体に不調があるときは、あの時の先生の言葉を思い出し、短い時間でもヨガをするようになりました。
呼吸が少し苦しいと感じる時、胸を開くポーズをしながら、深く呼吸をするように意識をすると不思議と呼吸が楽になっていきました。
フラワーエッセンスと出会ってからは植物療法に興味を持ち、『緑の薬箱』としてフラワーエッセンスだけでなく、ホメオパシーやハーブ、精油を常備するようになりました。
心や体が疲れた時、どのようにして元気を回復するかは人によって違います。
私はヨガや『緑の薬箱』に助けを求めると同時に、料理をすることで自分の心が元気になることに、ある時気がつきました。
本やネットからこれまで作ったことがない新しいレシピを調べ、買い物に行く時からワクワクして、料理をするのが楽しくて、家族が美味しいと食べてくれている頃にはなんだかとても明るい気持ちになっているのです。
私にとって「食」が心が元気になることに繋がっているのは、母からの影響が大きいように思います。
私は辛いことや悲しいことがあると、食事が喉を通らなくなり、体重がどんどん減っていってしまいます。
そのことを知っている母は、私が落ち込んでいることに気づくと「美味しいものを食べに行こう。○○で待ち合わせね。」といつも電話をしてくれていました。
「全然外に出かけたい気分じゃないからいいってば」とぶつぶつ言いながらも出かける準備をして、待ち合わせ場所に急いで行っていたのは、美味しいご飯が食べられるからだけでなく、食事をしながら私の話を聞いてくれた後に母が必ず「そうね。でも、この事もなるようになっていってるのよ」と言ってくれるからでした。
母のこの言葉を聞く度に、まだ解決していない問題もすでに終わったことのように感じられ、安堵感に包まれたのでした。
ビートルズのLet it beという曲は、ポール・マッカートニーの亡くなったお母さんが、彼の夢に出てきて語った言葉から作られたそうです。
「大丈夫だから。あるがままに(let it be)」というお母さんのこの言葉が、落ち込んでいたポールを元気づけてくれたそうです。
世の中は複雑です。だから「家族のあり方」も人それぞれだと思います。
どのような家族のかたちであれ、ひとつの大切な命を預かり、守って、育て上げるのは大変なことです。
けれども、この「大変なこと」の中にも幸せや光で輝く瞬間が必ずあって、その日々を通して、お母さんやお父さんは、子供の心を元気にする言葉を必ず見つけるのだと思います。
私は、母親としてどんな言葉を子供達に贈ってあげられるのかまだ分かりません。
だから今は、子供たちのためにご飯を作り続けようと思います。
家の外で過ごした1日が、良い日であったとしても。そうでない日があったとしても。
家族で囲む食卓が、安堵の場所となるように。そう願いながらご飯を作り続けようと思います。
ロータス(PHIエッセンス)のエッセンスは、私たちの意識下に抑圧されてしまった体験を洗い出し、ロータス(ハス)のような清らかさを保つための浄化のエッセンスです。
私たちのエネルギー全体に働きかけ、明晰な意識を授けるといわれており、「フラワーエッセンスの万能薬」の格付けにあります。そのほか、瞑想やヨガの過程を支えるエッセンスとしても使われます。*
引用:
* 2010年 株式会社河出書房新社 中村裕恵
「医師が教えるフラワーエッセンスバイブル」 79ページ