二回目の人生
砦の中にこもっていては何の変化も起きない。
たしかに砦の中は守られている。
砦の中にいれば安心だろう。
けれど、そこにじっとしていても受ける刺激はいつも同じ。
いずれあなたは、なまった身体と飽きた心を持て余すことになる。
自分を守ってくれたはずの砦は、自分を朽ち果てさせる檻と成り果てる。
さあ、砦の外へ出て違う世界を覗いてみようか。
少しでも違う空気を吸い歩いてみようか。
その行動があなたを生き生きと蘇らせるはず。*1
あぁ、まだ寝ていたいなと思いながら、毎朝アラームを止めます。
洗濯機を回して、朝ごはんとお弁当を作り、子供たちを学校に送り出すと、食器を洗って、掃除機をかけて。
洗いあがった洗濯物をベランダに干すと、夜ご飯の作り置きをします。
日用品や食材を買いにスーパーにでも行ったものならば、あっという間に仕事に行く時間になり、気がついたら光のような速さで一週間が過ぎてしまっています。
自分とは比べものにならないほど忙しい人たちは沢山いる。
それにも関わらず、どうやってみんな、あんなに上手く沢山の仕事をこなしているのだろう。
「やるべきこと」を書いた長いリストを眺めながら、せめて一日が30時間くらいあればいいのにと考えます。
にっちもさっちもいかない停滞感を感じながら、自分が「やるべきこと」を上手くできない理由をあれこれ思い浮かべますが、そのどれもが薄っぺらな言い訳だということは、本当は自分でもよくわかっていました。
「出来ないじゃなくて、どうしたら出来るのか考えよう」と、ある時心を決めました。
そこでまず朝に瞑想とヨガと筋トレをする時間を30分ほど取ることから始めました。
これまでの経験からそれ以上長い時間を取ると、きっと苦痛に感じて続かないだろうと思ったからです。
それまでは、ただでさえ疲れているのだからこれ以上疲れるようなことはしたくないと、運動を避け、いかにエネルギーを節約するかを考えて行動していました。
けれども「運動」には読んで字の如く、運を動かす力があると言います。
そのため、滞っているエネルギーを動かすには、まずは体を動かした方がいいだろうと考えました。
始めたばかりの頃は、面倒くさいな、30分もあれば他のことができるのにという考えが頭をよぎる時もありましたが、それでも続けていくうちに少しずつ身体と心に変化がみられるようになりました。
そして「やるべきこと」に取り組むために、積極的に時間の使い方を変えるようになっていきました。
ただ同じことの繰り返しのような毎日に変化をつけ、自分の人生の流れを変えようと本気で心に決めるきっかけとなったのは、ダルビッシュ有選手の『二回目の人生』の話でした。
ダルビッシュ選手は20歳の頃、肩の調子が思わしくなく、ある試合で大量点を奪われてしまいました。
「やっぱり肩が痛かったから」と試合の後に言い訳をしていたのですが、滞在先のホテルで「このままではダメだ」と危機感を感じました。
このままではきっと一軍半や二軍の選手になってしまう。
今までの20年の人生が一瞬だったから、40歳までの人生も一瞬だ。
そう思った彼は頭の中でこう思い込むようにしました。
『40歳になった自分は選手をクビになって、仕事がなにも無くなってしまった。そこに神様が現れて「1回だけチャンスをあげるから、20歳の時に戻っていいよ」と言われる。すると本当に20歳の時に戻った。それが今の自分だ』
40歳から20歳に戻してもらったら、誰だって絶対に本気で努力をするに決まっている。
そう思い込むようになってから、試合や練習への意識が変わり、結果も変わっていったそうです。
この話を知ってからは、私も「たった一度のやり直しのチャンス」として神様から与えられた『二回目の人生』を生きていると思い込みながら毎日を過ごすようにしてみました。
そうすると、やはり自分の人生に対する態度が変わっていきました。
人生のあらゆるものには始まりがあるものです。
だから今日という日を望む未来への第一歩の日として大切に生きたいと思いました。
オヒルギフラワーエッセンス(シャンドゥルール)はやる気・決断力・行動力・自立のエネルギーを持つフラワーエッセンスです。
このフラワーエッセンスをとると、どんな困難な状況にあっても、自分が持っている力を最大限に使うことができるようになり、諦めずにやり遂げる勇気と自信が湧いてきます。
また、困難を乗り越えるための知恵を持ち合わせているので、一見、無理かなと思うことや、今までなら尻込みをしていることにも思い切ってチャレンジすることで、成果を上げることができるようになります。*2
引用:
*1 2016年 株式会社かんき出版 やましたひでこ おのころ心平
『大切なことはすべて日常のなかにある』位置No. 663/1438
*2 2022年 株式会社彩流社 YOKOKO
『「花の波動」で幸せな人生を手に入れる』185ページ