潮の満ち引き
フラワーエッセンスは様々な方法によって作られます。
「太陽法」と呼ばれる作り方では、晴れた日にガラスのボウルに湧き水を入れ、そこに摘みたての花を浮かべます。
そして、太陽の光を当てることで、花の波動が水に転写され、フラワーエッセンスが作られます。
「煮沸法」も、「太陽法」 と同じように晴れた日に作られますが、「太陽法」とは違い、鍋に湧き水を入れ、そこに花・葉・芽・枝などを入れます。
そして、それを火に掛けて煮沸することで、植物の波動が水に転写されます。
冬場など、太陽の光があまり強くない時や、枝などを使ってエッセンスを作る場合に多く使われる方法です。
その他にも、シャンドゥルールの「サネンフラワーエッセンス」のように、月の光のもと作られるエッセンスもあります。
また、イルカやクジラなどの生き物や、オーロラや虹などのエッセンスは、瞑想やチャネリングなどによって、水に波動を転写して作られます。
このように様々な方法によって、エッセンスは作られますが、どのエッセンスにも共通していることは、「自然」という計り知れない偉大な力によって作られているということです。
人間の力ではなく、「自然」が作るものであるからこそ、作られる全てのエッセンスには、完成に至るまでの物語があり、エッセンスが作られた環境や過程が、その効果を語るのだと思います。
北極圏内にあるアメリカ最大の州アラスカは、オーロラや雪原、氷河、フィヨルドなどの自然景観が特徴の極寒の地です。
このアラスカの厳しい自然環境のもとで作られているアラスカンエッセンスは、浄化と変容のエネルギーを強く持っています。
アラスカンエッセンスでは、花のエッセンスの他にも、鉱物から作られるジェムエッセンスや、オーロラや氷河や火山などのエネルギーによって作られるエンバイロンメンタル(環境)エッセンスがあります。
今回ご紹介するのは、ジャニスさんという方が、アラスカンエッセンスから依頼を受けて作った「潮のエッセンス」です。
「タイダルフォース」という、このエンバイロンメンタル(環境)エッセンスは、淡水と海水を使って、カチュマク湾で、24時間に亘る潮の満ち干のサイクルから作られました。これは、このエッセンスが作られた時のお話です。
みんなが寝静まった夜、私は、ガラスのボウルとタッカクリークから汲んできた水を持って海岸に向かいました。
雪が降る暗い夜の中、ボウルを設置するのに良い場所を見つけるために、懐中電灯を照らしながら、海岸沿いを歩いていました。
そして、海食崖の方へと引き寄せられていきました。
この時は私はまだ、午前4時になると、崖のどのくらいの高さまで潮が満ちるのかという事は知りませんでした。
そしてついに、ある岩棚に呼ばれたように感じ、ハンノキの木の枝がかかっている小さな海食洞の中にボウルを置くことにしました。
この時点では、エッセンスを作るためには、淡水だけが必要とされていました。
夜明けが訪れ、晴天に恵まれた一日になることがわかりました。
エッセンス作りは順調に進み、太陽の光と、海水と、入り江に入り込んでいるリトルジャコロフクリークの新鮮な水が加わりました。
その後、引き潮によって姿を現した平らな岩へとボウルを移動させるようにというメッセージを受け取りました。
岩がある浜辺は霧で覆われていました。
すぐに潮が満ち始めるので、早めにボウルを移動させなければいけないと思いました。
昼食後、ボウルを移動するために戻ったのですが、なんとボウルが消えてしまっていたのです。
岩棚はすでに60センチほどの海水で覆われていました。
せめてボウルだけでも見つけなければと思い、底のほうを探し続けました。
ハートが沈んでいくような感覚に襲われましたが、「すべてを失うことで得るものがある」という考えが自然と思い浮かびました。
私は家に戻り、スタッフたちにこの事を伝えました。
ボウルは海に浮かぶのだろうか、もしそうだとしたらどれくらいの時間を浮かべるのだろうかなど、様々な意見が交わされました。
スタッフのほとんどが、波によってボウルはひっくり返ってしまっただろうと考えましたが、それでも私はもう一度確める為に戻ることにしました。
浜辺の方へと降りて行き、海岸に沿って歩いていると、海に浮かんだガラスのボウルが、まっすぐに私に向かって戻って来ているではありませんか。
しかもエッセンスは、ボウルの中にそのまま残っています。
私は、入り江に一歩踏み出し、ボウルを無事受け取ることができました。
これは潮のエネルギーからの贈り物だと思いました。*①
タイダルフォースは、次々に変わっていく人生の流れに身を適応させていく、ということを助けてくれるエッセンスです。
変化の中でリズムとバランスを保ち、不必要なものを洗い流す助けをしてくれます。
例えば頭で変化に抵抗している人などは、その抵抗感を流してくれます。*②
私は10代の頃、友人と海で、足が届かない深い場所で泳いでいた時に、潮の流れに押されて浜辺に戻れなくなってしまったことがありました。
そのことに気づき、慌てて潮の流れに逆らいながら頑張って泳ぐのですが、どんなに泳いでも同じ場所にいて全く前へと進めず、体力だけが奪われていきました。
私も友人も疲れてしまい、力を抜いて浮かんでいたら、気づいた時には、潮の流れが変わっていて、いつの間にか浜辺の方向に押し戻されていました。
人生では、さまざまなことが起こります。
潮の満ち引きのように、良いことや悪いことが私たちの人生に訪れますが、どのような状況も、人間関係も流動的なものだと私は思います。
「逃れたい」と思う人生の流れに巻き込まれた時は、どうしても全力で抗おうとしてしまいますが、力を抜いて抗うことを止めた時、本来進むべき道へと、人生の流れが私たちを導いてくれるのだと思います。
※「タイダルフォース」はお取寄せ商品になります。ご注文の際は、備考欄にエッセンスの名前と数量を記入してください。
参考:
*① alaskanessences.com
https://alaskanessences.com/blogs/newsletter-archive/the-magical-story-about-tidal-force-essence
*② ネイチャーワールド株式会社(2021)
大自然からの贈り物 こころと体を癒す世界のフラワーエッセンス
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