安全な世界
生まれたばかりの赤ちゃんは、だれもが息を吞むほどの光を放っています。
柔らかくて、力強いこの輝きは、目にするすべての人の心を捉えます。
醜くて美しく、冷たくてあたたかく、暗くて明るい、あべこべのこの世界で生きることを選んだ小さな命。
その勇気を称えて神様は贈り物を授けました。
降り立つのはきれいに舗装されて、簡単にまっすぐ進めるような世界ではないから。
人生の軌道を外れてしまってもまた戻れるようにと、心の中に羅針盤をひとつ。
大きな分かれ道では、どちらに進めば良いのか導く人との出会いを必ず。
他のだれとも違う唯一無二の容姿と才能を身に纏い、「さあ、いってらっしゃい」と大きな愛に包まれながら送り出され、私たちはこの世界に降り立ちました。
私は子供と動物が大好きです。
子どものころから自分より小さな子や動物のお世話をすることが好きでした。
そのため、子供たちや動物たちの「安らぎと幸せ」に対しては強い思いがあります。
大人になり、生まれたばかりの我が子を初めて胸に抱いたとき、ああ、人はだれもがこんなふうに見る人の心を鷲づかみにするような輝きを放ちながら生まれてくるのかと胸がいっぱいになったことを覚えています。
そしてそれと同時に感じたのは、こんなに無垢な輝きを持って生まれたにもかかわらず、どうして目を背けたくなるような痛ましい運命を辿る人もいるのだろうかという疑問でした。
大きな観点から見れば、どのような人生も、この世に生まれてくる前にその人が決めた道筋だと言われています。
どの時代のどの国で生まれ、どのような親の元でどのように育ち、何を経験してどのような人生を送り、何を学んで何をつかみ取り、人としてどのように成長するのか、そのすべてを事前に選んで、私たちは生まれてくるのだそうです。
だけど私は思うのです。
たとえそうだとしても、貧困のためにわずかなお金と交換に売られる子供たちや暴力に晒される子供たち、大人たちの悪意や醜い欲望の犠牲になる子供たちに対して「これもあなたが事前に決めた人生で、この経験からあなたは強く成長するようになっている」と、果たして言えるのでしょうか。
どれもみんなカタチが違う。
そして、僕も沙樹ちゃんも陽も、それを自分で選んだわけではない。
そのカタチを自分で選ぶことができない。
選択すらできない事実が、力のない子供の証のような気がした。*1
大人の前では、どの子も「力のない子供」です。
子供は身体的にも大人に抵抗できるだけの力を十分に持ち合わせてはいませんし、世界中にあふれる「助けて」という子供たちの声はだれかの耳に届く前になかったことにされているのでしょう。
では私にできることは一体何なのだろう。 この問いの答えを私はまだ見つけられていません。
私たちは、大きいことはできません。小さなことを大きな愛をもって行うだけです。
マザー・テレサ
今はただ、不遇で危険な環境下にいる子供たちを救うために活動している団体に募金をするという小さなことしかできていません。
それでも私は願い続けるし、答えを探し続けると思います。
この世に生まれるすべての子供たちが、安らぎと幸せに満ちた日々を過ごしながら大人になっていけますように。
今はまだ、ただの理想論でしかないこの願いが、「当たり前の世界」となる日が来ますように。
セイフ(インディゴエッセンス)は安心・安全の感覚を取り戻すことを助けてくれるエッセンスです。
先のことがはっきりせず、恐れや不確かさを感じて閉ざしてしまった心が、再び安心と安全の感覚を取り戻すことができるように助けてくれます。
常に愛されて守られていることに気付くことで、安心して前進することができるようになるでしょう。*2
引用:
*1 平成29年 株式会社KADOKAWA 窪美澄
「水やりはいつも深夜だけど」ページ213/238
*2 2021年 ネイチャーワールド株式会社
「大自然からの贈り物 目的別フラワーエッセンスハンドブック」86ページ